【13】バーガーと霊のあいだで


🟣冒頭:ただ、食べるだけのはずだった

「今日の企画は、心霊スポットでハンバーガーを食べるだけ!」

カメラに向かってピースをする渡辺多々梨。彼女はYouTubeの新しいオカルト企画として、“何もしない系心霊チャレンジ”に挑戦していた。

場所は千葉県某所、使われなくなった山の中のバス停。「三時ヶ原(さんじがはら)」と呼ばれるその場所は、かつて夜行バスの運行中に“乗ってはいけない乗客”を拾ってしまったという噂が残る。

「まー、なんも起きないっしょ? それよりこのバーガー、冷めないうちに食べよ」

黒いワンピースにオレンジのベスト、緑の靴紐が目立つスニーカー姿の多々梨は、グレーのウェストポーチからコンビニ袋を取り出した。


第一章:静かな時間

携帯で動画を録画しながら、彼女はハンバーガーを取り出す。

「じゃーん、テリヤキチーズバーガー!こういうの、外で食べるとなんでこんな美味しいんだろ」

ベンチに腰掛け、遠くの山並みを眺めながらひとくち。

「……うん、冷めてるけど、うまいっしょ」

風はなく、虫の声もなく、ただ、静かだった。

だが、録画中のスマホに突然ノイズが走る。

ピチッ……ピピピ……

「おわっ!?なに、今……」

彼女がスマホを見ると、画面には一瞬、“知らない顔”が映っていた。


第二章:同じベンチに

バーガーの包み紙が、風もないのに揺れる。

「……え、今、誰か座った?」

ベンチの端が、ぎしりと沈んだ感触。誰もいないはずなのに、まるで誰かが隣に腰掛けたようだった。

「やーめてよ、食べてる時に……」

手元のバーガーがぬるくなっていく。多々梨は気づいた。自分の“息”が白くなっていることに。

「ひとくち……ちょうだい……」

声が、左耳のすぐそばで囁かれた。

「うおおおおおおっ!? いやいやいや、これは! 無理っしょ!」

飛び上がるように立ち上がると、隣の空間に、しっかりと“人の形”の歪みが残っていた。透明だが、確かにそこにいた。


クライマックス:食べ終わるまで帰れない

逃げようとしたが、足が動かない。振り向けば、ベンチの上のバーガーが半分に減っていた。

「え? あたし、今食べてなかったよね?」

バーガーの包み紙には、血のように赤い指の跡。

スマホを見ると、録画映像にはこう映っていた。

多々梨の隣に、顔が溶けたような女が座っている。
女はバーガーを見つめながら笑い、こう呟いていた。

「これ、あたしのだよね……?」

画面がフリーズし、電源が落ちた。

ベンチに戻ると、バーガーは跡形もなく消えていた。

風が吹き抜ける。耳元で最後の囁きが聞こえる。

「次は……ポテト、お願いね」


エピローグ:動画の最後に映るもの

数日後、多々梨がアップした動画は途中で切れていた。

コメント欄にはこうあった。

「最後のフレーム、やばくない?」
「ベンチの隣、誰かいるよね?」
「その女、笑ってたよ……しかも、多々梨と同じ顔だった」


― 完 ―


生成メモ

怖あい話GPT2025を使用して生成、プロンプトは『心霊スポットでハンバーガーを食べるだけの話を生成してください』

画像は今回も別で生成、怖あい話GPT2025で使用している渡辺多々梨の設定ファイルをアップロードしたうえで、本文の各シーンのコピペを整えたものをプロンプトとして生成。