【23】侵蝕の潮騒

2025年5月9日 2025年5月9日

tomoaky

■ イントロダクション

2025年夏。千葉県南部の館山市。灼熱の太陽が降り注ぐ中、海辺では観光客がビーチボールを投げ合い、子供たちの笑い声が響いていた。だが、その平和は唐突に、そして決定的に崩れ去る。

ある日突然、沖合5キロ地点に巨大な黒い物体が浮上した。海上保安庁の発表によると、金属質で球状、直径はおよそ70メートル。自衛隊が出動し調査を始めるが、次の瞬間、信じられない光景が広がった。

銀色の装甲に覆われ、後肢で直立したイルカたちが次々と上陸を開始したのだ。

彼らの手には、明らかに地球製ではない光線銃。焼き焦げた自衛隊車両が次々と爆発し、漁港の倉庫が蒸発するように崩れた。イルカたちは人語に近い音声で「コノ海ハ我々ノモノ」と繰り返し発しながら進軍する。

館山市全域に避難命令が発令された。

黒いワンピースの上にオレンジ色のアウトドアベストを羽織った渡辺多々梨は、緊急アラートをスマホで確認しながらも、避難所へは向かわず、破壊された海岸線に足を運んでいた。

「大丈夫っしょ……こんなもの、きっと新手の映画の撮影かなんかだって」

彼女の目に映ったのは、浜辺に打ち上げられたイルカの死骸。だがその背中からは、まるで金属と肉が融合したようなメカニカルな骨格が覗いていた。

「……もぅダメじゃんッ！」

第1機甲師団が館山道を経て南下し、イルカ部隊との大規模交戦が開始された。10式戦車の砲弾が放たれるも、イルカたちは光学迷彩を発動し回避、地上とは思えない速度で翻弄する。

一方、多々梨は廃墟となった道の駅で一人隠れていた。遠くから響く戦車の爆音と光線銃の炸裂音。その間を縫って、銀色の影が忍び寄ってくる。

彼女の首元の十字架が微かに光を反射し、冷たい汗が背を流れ落ちた。

イルカたちは単なる生物ではなかった。海中の謎の物体は、異星の研究施設であり、イルカたちは強化された地球外知性体として進化を遂げていた。人間に変わる支配種として地上奪還を目論んでいたのだ。

多々梨はラジオの残骸から拾った緊急放送を聞く。

「…政府は東京への退避を勧告…。千葉南部は制圧された模様…」

そして、瓦礫の影からこちらを見つめる、銀の装甲のイルカが一体。

その目に宿るのは、あまりにも理知的で冷徹な意志だった。

翌朝、空は赤く染まり、海は蒸気をあげていた。

館山の街に人影はない。かろうじて動ける自衛隊員が「撤退完了」と呟く中、一人だけ、オレンジ色のベストを着た女性の姿が瓦礫の中から現れた。

血に濡れた顔、右足を引きずりながらも、その目にはまだ消えていない光があった。

「……もぅダメじゃんッ！」

それでも、彼女は立ち上がった。

―― 完 ―

怖あい話GPT2025を使用して生成、プロンプトは『二足歩行に進化したイルカが光線銃をもって地上侵略を始め、自衛隊との大規模な戦闘が繰り広げられるパニックホラー。』

元ネタよく知らないけど、イルカが光線銃もってせめてくる画像をたまに見かける例のあれ。ちゃんと話にオチをつけるように指示すればよかった、うまくいっていたかは別として。