ニュースto怪談20240407
ある夜、若い野球選手が一人、マウンドで投げ込みをしていると、突然、霧の中からこの妖怪が姿を現した。妖怪は、160キロを超える速球を次々と投げ込み、球場に響き渡るその球速の音は、まるで遠雷のようだった。しかし、彼のボールには誰も触れることができず、球は全て虚空に消えていった。
若い選手は怯えながらも妖怪に挑むが、その球には異常な力が宿っていた。球が投げられるたびに、選手は歌舞伎役者のような顔になり、最後には自分が投げた球が跳ね返ってきて、その場に倒れ込んだ。翌朝、彼はマウンドで目覚め、全てが夢だったかのように思えたが、顔に残る化粧の跡は、あの夜の恐怖が真実であったことを物語っていた。
この妖怪は、自分を超える者を求めて今も球場を彷徨っているという。
- 氷魂追鬼は、冬の夜に現れるアイスホッケーをモチーフにした妖怪です。
- 彼の体は氷のように冷たく、アイスホッケーのユニフォームを着た巨大な姿で現れます。
- 手には氷でできた長いホッケースティックを持ち、それを振り回しながら獲物を追います。
- 目は暗闇で青白く光り、獲物を見つけ出すと、滑るように速く動きます。
氷魂追鬼は、獲物の「勇気」を奪うために追いかけます。この妖怪は勇気を集めて自身の力を増すと言われています。追い詰められた男性がついに立ち向かおうとする勇気を見せた瞬間、氷魂追鬼はその勇気を一瞬で奪い取り、満足げに消え去りました。男性は無事でしたが、その体験から大切な勇気を失い、以後は夜道を歩くことを避けるようになりました。この出来事が町に広まり、人々は氷魂追鬼が勇気を狙う存在であるという伝説を育むことになりました。