琥珀の囚人

ゆきは、26歳の会社員。忙しい仕事の日々に疲れ果て、気晴らしに街の外れにある古びたフリーマーケットを訪れた。古い雑貨が並ぶ露店を歩き回っていると、ひときわ異質な一角に目が留まる。そこで彼女は、一つの琥珀のように見える巨大なドアストッパーを見つけた。薄暗いオレンジ色に輝き、中には何か影がちらついているようだった。

「これは…なんだろう?」

好奇心に駆られたゆきは、その不気味なオブジェに手を伸ばした。近くにいた薄暗い目をした老人が、静かに話しかけてきた。

「これは、特別なものじゃ。気をつけるんじゃよ…」

しかし、彼の警告を軽くあしらい、ゆきは琥珀の美しさに惹かれ、それを購入した。部屋のドアを止めるのにちょうどいい、と家に持ち帰り、早速使い始める。その夜、ゆきはそのドアストッパーをじっと見つめ、どこか奇妙な安心感を感じながら眠りに落ちた。

夜が更けた頃、ゆきは突然目を覚ました。何かが違う。部屋の空気が冷たく、妙な感覚がする。彼女はベッドから起き上がり、ふとドアストッパーを見ると、かすかに光っていることに気づいた。琥珀が暗闇の中でぼんやりと輝き、その中で影が動いているように見えた。

耳を澄ますと、どこからか微かな声が聞こえる。「ゆき…ゆき…」名前を呼ばれている。彼女は震えながら廊下に向かって歩みを進めた。しかし、足を踏み出すたびに琥珀が振動し、周囲の温度がさらに下がっていくのを感じた。

突然、彼女の部屋のドアがバタンと閉まった。驚いたゆきは、ドアに駆け寄り開けようとしたが、琥珀がまるで熱を帯びたように熱くなっていた。冷や汗が背筋を伝い、彼女はその場で固まってしまった。

「何かがおかしい…この琥珀、捨てなきゃ…」

彼女は慌てて琥珀を掴もうとしたが、奇妙な感覚が手に伝わり、それを持ち上げることができなかった。

ゆきはますます恐怖を感じ、部屋の中でパニックに陥った。突然、棚に置いてあった小物たちが一斉に動き始め、部屋中が不気味な音に満たされた。琥珀の影が壁一面に広がり、彼女を取り囲む。

「どうして…こんなことが…!」

絶望の中、彼女は老人の言葉を思い出した。「気をつけるんじゃよ…」あの言葉が何を意味していたのか、今になってようやく理解した。老人にもう一度会えば、何か解決策があるかもしれない。そう思ったゆきは、部屋から脱出する決意を固めた。

だが、彼女が玄関に向かおうとした瞬間、琥珀がぐにゃりと溶け出し、その中から恐ろしい姿の生き物が現れた。その影は床を這い、壁を覆い尽くし、部屋中が暗闇に飲み込まれていく。

「逃げなきゃ…!」

ゆきは全力で走り出したが、見えない力が彼女を引き戻そうとする。身体が重く、まるで何かに縛られているかのようだった。それでも必死に抵抗し、ようやく部屋を抜け出すことができた。

廊下に出た彼女は、振り返ると、まだ光り輝く琥珀が遠くに見えた。恐ろしさに震えながらも、彼女はそのままドアを閉め、背後の暗闇を封じ込めるかのように鍵をかけた。だが、その恐怖が完全に去ったわけではなかった。琥珀の中に潜む存在は、再び外に出ようと蠢いている。

怖あい話GPT (https://chatgpt.com/g/g-okb1Ec1d2-bu-aihua-gpt)
prompt:
ドアストッパー、巨大琥珀

ChatGPT,怖あい話

Posted by tomoaky