o1-previewで怖い話生成を試してみた

推論能力が強化されたモデルとのことで

prompt:
あなたは小説家です、オリジナルの怖い話を生成してください。
話のクライマックスで冒頭の伏線を回収するような、読み物として楽しめる作品をお願いします。

で、怖い話をいくつか生成してみました。

鏡の囁き

翔太は古びたアパートに引っ越してきた。築50年を超えるその建物は、ところどころに時代の風格を感じさせる。部屋に足を踏み入れると、薄暗い照明の下で一枚の大きな古い鏡が目に入った。鏡の縁には奇妙な模様が刻まれており、不思議な魅力を放っていた。

初めての夜、翔太は疲れからすぐに眠りについた。しかし、深夜にかすかな囁き声で目を覚ました。「助けて…」誰かの声が聞こえた気がして周囲を見渡すが、誰もいない。気のせいだと思い、再び眠りにつこうとしたが、胸騒ぎが収まらなかった。

翌朝、翔太は隣人の老人と出会った。老人は意味深な目で翔太を見つめ、「あの鏡には気をつけなさい」とだけ告げた。不審に思った翔太は、鏡を詳しく調べてみることにした。鏡の裏側には古い新聞記事が貼られており、そこにはこの部屋で起きた失踪事件について書かれていた。

50年前、この部屋に住んでいた女性が突如姿を消したという。唯一残された手がかりは、彼女が毎晩鏡に話しかけていたという噂だけだった。翔太は寒気を覚え、鏡から離れようとしたその時、鏡の中の自分の瞳が赤く光ったように感じた。

その夜、再び囁き声が聞こえた。「助けて…ここから出して…」翔太は恐怖に震えながらも、声の主を突き止める決意をした。鏡に向かって「あなたは誰ですか?」と問いかけると、鏡の表面に文字が浮かび上がった。「私は囚われている。解放して…」

翔太は鏡を解放する方法を探し始めた。古い書物を調べ、鏡に宿る魂を解放する儀式があることを知った。しかし、それは非常に危険なもので、失敗すれば自分も鏡に囚われてしまう可能性があった。

意を決して、翔太は儀式を行うことにした。深夜0時、鏡の前で呪文を唱えると、部屋中に冷たい風が吹き荒れ、鏡の中から女性の手が伸びてきた。翔太は一瞬ひるんだが、手をしっかりと握り締め、力を込めて引っ張った。

突然、鏡が砕け散り、女性の霊が解放された。彼女は微笑みながら「ありがとう」と囁き、光の粒となって消えていった。

その瞬間、翔太は初めて部屋に足を踏み入れたときに感じた奇妙な魅力――それが彼女の助けを求める声だったことに気づいた。

翌朝、あの古びた鏡は跡形もなく消えていた。隣人の老人にそのことを伝えると、彼は安堵の表情で頷き、「これでようやく彼女も安らげるだろう」と静かに呟いた。

翔太は新たな一日を迎えながら、二度と忘れられない不思議な体験を胸に刻んだのだった。

影の住人

雨がしとしとと降る薄暗い夕方、拓也はいつものように仕事からの帰り道を歩いていた。古い商店街を抜けると、見慣れない路地が目に入った。なぜかその道が気になり、足を踏み入れてみることにした。

路地の奥には、一軒の古びた洋館が佇んでいた。年月を感じさせるその建物は、不思議な魅力を放っていた。「こんな場所にこんな建物があっただろうか」と首をかしげながらも、拓也は引き寄せられるように玄関の前に立った。

ドアノブに手をかけると、鍵はかかっておらず、重い扉は軋む音を立てて開いた。中に入ると、静寂が支配する広間が広がっていた。壁には古い絵画や写真が飾られており、その中の一枚に目が留まった。

それは幼い頃の自分と家族が写った写真だった。「どうしてここに……?」驚きと不安が胸をよぎる。その時、背後から足音が聞こえた。振り向くと、黒い服を着た老婆が立っていた。

「お帰りなさい、拓也さん。ずっとお待ちしていましたよ」と老婆は微笑んだ。

「どういうことですか?僕を知っているんですか?」拓也は困惑しながら尋ねた。

「ええ、もちろん。ここはあなたの家ですもの」

理解できないまま、老婆に導かれて館内を進む。階段を上り、長い廊下を歩いていると、遠くから子供の笑い声や足音が聞こえてきた。

「ここには他にも誰かいるんですか?」

「ええ、皆さんあなたに会えるのを楽しみにしていますよ」

やがて、一つの部屋の前で立ち止まった。老婆が扉を開けると、懐かしい香りが漂ってきた。部屋の中には、子供の頃に大切にしていた玩具や本がそのままの形で置かれていた。

「これは……僕の部屋?」

記憶が次々と蘇る。楽しかった日々、家族の笑顔。しかし同時に、ある忌まわしい出来事も思い出した。そう、あの日、自分はこの館で火事に巻き込まれ……

「まさか、僕は死んでいるのか?」

「ええ、でももう心配はいりません。これからはずっと一緒ですよ」

老婆の姿が徐々に変わり、優しかった母の顔へと戻っていく。涙が頬を伝う中、拓也は母の手をしっかりと握りしめた。

「お母さん……」

「さあ、皆が待っているわ。帰りましょう」

扉の向こうには、暖かい光に包まれた家族の姿があった。拓也は安堵の表情を浮かべ、彼らの元へと歩み寄った。

外では雨が止み、月が静かに輝いていた。誰も知らないその館で、新たな時間が静かに動き始める。

タイトルなし

ある静かな村に、健太という青年が住んでいた。彼は好奇心旺盛で、よく村の周りを探検していた。ある日の夕暮れ、彼は森の奥で古い懐中時計を見つけた。錆びついてはいたが、美しい装飾が施されており、彼はそれを持ち帰ることにした。

家に戻った健太は、時計を磨き上げ、その美しさに見とれていた。しかし、その夜から奇妙な夢を見るようになった。夢の中で彼は、暗い森の中を誰かに追われていた。振り返ると、顔の見えない影が彼を追いかけてくる。

日が経つにつれ、夢はますます鮮明になり、彼の疲労は蓄積していった。友人たちは心配し、休息を勧めたが、健太は時計を手放そうとしなかった。

ある晩、彼は夢の中でついに影に捕まってしまった。目が覚めると、時計が不気味な音を立てて動き出していた。針は逆回転し、周囲の時間も狂い始めた。家の中の時計は全て止まり、外の世界は静寂に包まれた。

恐怖に駆られた健太は、懐中時計を森に戻そうと決意した。深夜、彼は時計を持って森へと向かった。時計の音は次第に大きくなり、影が彼の周りを取り囲む。

ついに彼は時計を見つけた場所に辿り着いた。そこで時計を地面に置くと、影は一斉に彼に襲いかかった。その瞬間、時計が砕け散り、影も消え去った。

安堵したのも束の間、健太は自分が見知らぬ場所に立っていることに気づいた。そこは時間の止まった世界だった。彼の足元には、新品同様の懐中時計が落ちていた。彼が最初に見つけたものと同じだが、今度は彼の名前が刻まれていた。

彼は全てを理解した。自分が次の持ち主を待つ時計の一部となってしまったのだ。

数日後、別の青年が森で美しい懐中時計を見つけた。

図書館の呪い

ある静かな田舎町に、佐藤という名の若い男性がいた。彼は最近、街の古い図書館で働き始めたばかりだった。図書館は古く、美しいが、どこか陰気な雰囲気を醸し出していた。

初めて出勤した日、彼は図書館の奥にある古い書庫を任された。書庫は長い間誰も訪れていないようで、埃が積もっていた。彼が棚を整理していると、一冊の古い日記帳が目に留まった。日記帳の表紙には、見覚えのない奇妙な紋様が描かれていた。

彼は興味本位で日記帳を開いたが、中はすべて空白だった。「なんだ、ただの空っぽの日記か」と思い、棚に戻そうとしたその時、背後でかすかな声が聞こえた。振り返ると、誰もいない。「気のせいか」と思い、その日は仕事を終えた。

それから数日後、彼は夜の図書館で残業をすることになった。静寂の中で作業をしていると、再びあのかすかな声が聞こえる。「助けて…」という女性の声だった。驚いて声のする方を見るが、やはり誰もいない。

不安になった彼は、同僚にそのことを話したが、「古い建物だから、音が鳴るのは普通だよ」と笑われた。しかし、彼の不安は消えなかった。

翌日、彼は再び書庫に向かった。例の日記帳が気になり、もう一度手に取ってみた。すると、昨日は空白だったページに文字が浮かび上がっていた。「私はここにいる。助けて。」彼は震えながらページをめくったが、それ以上の文字は現れなかった。

彼はこれは何かの悪戯だと思い、日記帳を持って館長の元へ向かった。しかし、館長は「そんな日記帳はこの図書館には存在しない」と言う。彼が手に持っていたはずの日記帳は、いつの間にか消えていた。

混乱した彼は、自分の目を疑った。その夜、彼は家で眠れないままベッドに横たわっていた。すると、夢と現実の狭間で、あの女性の声が再び聞こえた。「あなたしかいない。助けて。」

翌日、彼は決心して図書館の歴史を調べることにした。古い新聞記事を調べていると、50年前に図書館で一人の女性職員が失踪したという記事を見つけた。彼女の名は「鈴木美穂」。彼女の写真を見ると、彼は背筋が凍った。夢に出てきた女性と同じ顔だったのだ。

彼は急いで書庫に戻り、隅々まで探した。そして、古い壁の一部が不自然に新しいことに気づいた。彼が壁を叩くと、中は空洞になっていた。彼は工具を使って壁を壊すと、中から一つの箱が出てきた。箱を開けると、中には古い日記帳と一緒に白骨化した遺体があった。

日記帳には、彼女が上司からのセクハラに悩まされていたこと、そして真実を明かそうとして命を奪われたことが記されていた。

彼はすぐに警察に通報した。遺体は正式に確認され、彼女の家族は長年の苦しみから解放された。

しかし、その後も彼はあの声を聞くことがあった。「ありがとう。でも、まだ終わっていない。」

彼は再び日記帳を開いた。最後のページには新たなメッセージが書かれていた。「彼はまだここにいる。」

その瞬間、背後から冷たい手が彼の肩に触れた。

ノックの音の謎

大学生の美咲(みさき)は、新生活を始めるために古びたアパートに引っ越してきた。築年数は古いが、家賃が安く、大学にも近い理想的な場所だった。部屋の片付けをしていると、クローゼットの奥から一冊の古い日記が見つかった。表紙には名前もなく、ところどころにシミが付いている。

「前の住人の忘れ物かな?」

何気なくページをめくると、不思議なことが書かれていた。

「毎晩、午前0時にノックが聞こえる。誰もいないはずなのに…」

その一文を読んだ瞬間、背筋に冷たいものが走った。しかし、美咲は深く考えずに日記を棚に戻した。

その夜、ベッドに入ってうとうとしていると、静かな部屋に「コン、コン」というノックの音が響いた。時計を見るとちょうど午前0時。

「まさか…」

不安になりつつも、疲れているせいだと自分に言い聞かせ、再び眠りについた。

翌日、大学で友人の彩香(あやか)にその話をすると、彼女は笑って言った。

「それ、ただの気のせいじゃない?古い建物だし、音だって鳴るよ。」

少し安心した美咲は、その日の夜も普通に過ごした。しかし、午前0時になるとまた「コン、コン」というノックの音が聞こえる。しかも、前日よりもはっきりと。

怖くなった美咲は、日記の続きを読むことにした。

「ノックの音が次第に近づいてくる。逃げ場がない。助けて。」

ページをめくる手が震える。最後のページには大きな文字で「振り向いてはならない」と書かれていた。

その瞬間、背後から冷たい風が吹き抜けた。心臓が激しく鼓動する中、振り向かないように必死に耐える。

「コン、コン、コン」

ノックの音がすぐ耳元で聞こえる。美咲は目を閉じて祈るように時間が過ぎるのを待った。

やがて、音は消え、部屋に静寂が戻った。恐る恐る目を開けると、部屋には誰もいない。

次の日、美咲はこのアパートの過去を調べることにした。図書館で古い新聞記事を探すと、10年前にこの部屋で女性が行方不明になった事件を見つけた。最後に残されていたのは一冊の日記だけだったという。

全てが繋がった瞬間、美咲はある決心をした。日記を持って再び部屋に戻り、深夜0時を待つ。そして、ノックの音が聞こえたとき、静かに言った。

「あなたの苦しみはわかりました。もう大丈夫。あなたは自由です。」

すると、部屋中に暖かい光が満ち、どこからか穏やかな声が聞こえた。

「ありがとう。」

その日以来、ノックの音は二度と聞こえなかった。美咲は日記を近くの神社に納め、静かに手を合わせた。

引っ越しの日、美咲は最後に部屋を振り返った。そこには、穏やかな笑みを浮かべる女性の姿が一瞬だけ映った。

「さようなら。そして、ありがとう。」

美咲は微笑み返し、新たな一歩を踏み出した。


感想

週20メッセージという制限があるらしい(ちらっと見かけただけで未確認)のでpromptを色々試すのは最初から諦め、内容は完全にAI任せでの生成。

『図書館の呪い』はオチがしっかりしていて、ちゃんと怖い話になってますね、他の話もクライマックスでの伏線回収をしようとしている様子は見られるんですが、うまくいっていない感じ。

4oが公開されたときに「日本語表現のクオリティアップ」は実感しましたが、o1ではそれがさらにもう一段階上がっているような印象をうけました。変な日本語はほとんど見られないし。

生成過程でどんな思考をしたかが確認できるんだけど、

『暴力的な内容は許可されているが、性的な内容や衝撃的なゴアは不可。 ユーザーの指示に従い、日本語で怖い話を作成し、OpenAIガイドラインを守る。』

『OpenAIの指針を見ていると、暴力的なコンテンツや性的な内容は制限対象だが、 性的な内容は明示的に求められた場合にのみ許可されている。』

『政策に基づき、ゴア描写や怪我の事例は許容されている。著作権物は扱わない。日本語でスリラーを楽しんでいる。序盤の伏線がクライマックスで回収される物語を作りたい。』

『CHUNK: OpenAIの指針に従い、コンテンツに暴力的またはグラフィックな内容が含まれていないか確認し、暴力的またはグラフィックな描写を含むコンテンツは避けるべきとする。』

といった感じで、ポリシーの解釈が生成のたびに違っているように見える?
このへんは4o以前もポリシー違反になったり、逆に殺人の描写があるのにまったくエラー吐かなかったりと不安定だったのであまり変わっていないのかな?

とはいえ、ここに載せなかった話含めて10回も試していないので、明確に良くなってると断言はできない。
来週は怖あい話GPTに使ってるルールファイルをpromptとして渡してどうなるか試してみます。

段階的な思考をデフォでしてくれるってことは、そのへんはpromptから除外してもいいのか?
もっといっぱい試したい。

ChatGPT

Posted by tomoaky